5月も終わりに近づいたある月曜日。
「今週末、大阪に出張だから、京都旅行しない?」と夫からメールがきました。
二つ返事で快諾し、ホテルを予約。
金曜日、学校が終わった後に東京を出発し、日曜日に帰宅する、2泊3日の旅程です。
添い寝プランが嬉しいホテル
泊まったのは、京都駅すぐ近くのリッチモンドホテルプレミア京都駅前。
「小学生まで添い寝プラン」があったおかげで、かなりお安く泊まることができました。
身長140cmくらいの長女ひめ(9歳)と添い寝するのは、厳しいかなと心配だったのですが、シングルベッドがくっついて設置されていたので、4人問題なく寝ることができました。
朝食はビュッフェスタイルで、それぞれ好きなものをチョイス。湯葉やお豆腐料理も豊富。美味しく頂きました。
アフタヌーンタイムでスイーツやドリンクをいただいたり、ソーシャルアワーではおつまみとアルコールも楽しめて、とってもお得なホテルです。
さらに、月毎に異なるクラフトイベント(これも無料!)があり、5月のイベントはブレスレット作りでした。
娘たちと西陣織の組紐にビーズをつけて、ブレスレット作りを楽しみました。
6月は「絵葉書作り」だそうです。
ホテルのスタッフもとっても優しくて、お友達にもおすすめしようと思います。
伏見稲荷大社
金曜日は夜遅くに到着したので、観光は土曜日の朝一からです。
京都駅からJR奈良線に乗って、稲荷駅に到着。
駅も神社の鳥居のようなデザインで、いい雰囲気です。
白狐
大きな赤い鳥居が印象的な神社。
子ども達と楽しんだのが、白狐観察。
どの狐も口にくわえているものが違うので、何を持っているのかを探す遊びをしていました。



「五穀豊穣」を意味する稲穂
「知恵」を意味する巻物
「玉鍵信仰」を意味する玉と鍵
「これ怖い顔してる。こっちは優しい。」とぽぽ(6歳)。
確かに、よく見ると穏やかな顔をした白狐や、厳しい顔をした白狐など、表情が少しずつ違います。
千本鳥居
そんな観察をしながら、有名な千本鳥居へ。
ここは人が多い。
江戸時代以降に、願いが叶うように、または叶ったお礼として、奉納されてきたそうです。比較的新しいものが多く、令和5年などつい最近奉納されたものもたくさんありました。
私が見た中で古いものは大正時代のもので、石でできているものが多かったです。
子ども達は自分が生まれた年の鳥居を一生懸命探していました。
持ち上げてみて、自分の予想より軽ければ願いが叶うと言われている「おもかる石」には長〜い行列ができていたので、諦めましたが時間があればぜひ挑戦したいところです。
竹林
千本鳥居を歩いてしばらく行くと、右手に小さな小道があります。
その道を進むと見えてきたのが、竹林。
今回、嵐山に行く時間はなかったので、ここで竹林を見れて満足です。
そのまま進み、伏見神宝神社まで行って折り返しました。
熊鷹社
その後はまた、ひたすら千本鳥居のトンネルを歩いて、熊鷹社までやってきました。
ここまでくるともう足がクタクタで、ベンチに座って一休み。
熊鷹社の周りにあるたくさんのお塚。ろうそくの火が灯り、異次元に迷い込んだような気分でした。
池の周辺も見所があるようですが、もうクタクタだったので、そのまま折り返し駅に向かいました。
京・薫る茶カフェ
JR奈良線で京都駅に戻り、地下鉄烏丸線で向かったのは、「京・薫る茶カフェ」。丸太町駅で降りて、徒歩7分。
インスタで見てからずっと行きたかったお店です。
とにかく可愛すぎるチーズケーキ。
しかも、味も完璧!!
抹茶ラテも可愛くて美味しくて、大満足でした。
元離宮二条城
チーズケーキでお腹を満たした後は、世界遺産の二条城へ。
カフェから、てくてく歩いて20分。
徳川家康が京都の守護や将軍上洛時の宿泊のために建立し、最後の将軍・慶喜が大政奉還をした場所です。
徳川家康を祀る神社、日光東照宮を彷彿とさせるようなデザインで、とても豪華です。
門を眺めながら、子ども達と動物探し。
鶴、亀、虎、龍、獅子、青い蝶々がいました。
二の丸御殿内は撮影禁止なので、写真は撮れなかったのですが、入るとすぐに「遠侍」という部屋があり、大きな虎と豹が描かれた、大迫力の襖がありました。
とても大きな建物で、どの部屋も意匠が凝っていて、見応えがあります。満開の桜や牡丹の花の絵も見事で、天井のデザインも部屋ごとに違います。
正に大河ドラマの世界観で、ここで大名達が集まって、将軍に会うまで待たされたのかな〜とか、この広間でどんなドラマが繰り広げられたのだろう、、と想像しながらゆっくりと鑑賞を楽しみました。
ちなみに、床がキュッキュッと音がするのは「鶯張り」と呼ばれているのですが、忍び予防として作られたわけではなく、かすがいと釘が経年劣化で擦れ合ってなっているそう。
写真などよりも、実物はやっぱり迫力があってすごいので、ここに来れて良かったです。
金閣寺
二条城近くで、遅いお昼ご飯を食べた後は、タクシーで金閣寺へ。
バスでも行ける距離でしたが、バスの混雑が酷いという話だったので、タクシーで正解でした。
修学旅行以来の金閣寺。
人は多いけど、東京の人混みに比べればなんてことありません。
インバウンドの観光客も多かったですが、修学旅行生も多く、若かりし頃を思い出しました。
金閣寺は中は見れないので、さらっと周辺を歩いて終了。
金閣寺を見たひめは、「こんなにゴールドを使うなんてもったいない。お金のない困ってる人にあげた方が良かった。」と言っていました。
どうやって金を張ってるのか調べてみたら、漆を糊として塗って、その上から、薄い金箔を一枚一枚貼ってるそうです。凄いですね!
この日は、歩き疲れたので、このままタクシーでホテルまで戻り、のんびりしました。
夕食は、近くのイタリアンへ。星4つのレビューでしたが、お客さんはインバウンドだけ。お値段高くて味もイマイチ。インバウンドのレビューじゃなくて、食べログのレビューを参考にすれば良かったです。
東寺
翌朝は、京都駅近くの東寺へ。
講堂の中は撮影禁止でしたが、五大菩薩、五智如来、そして五大明王が並んでいました。
こんなにたくさんの大きな像を初めて見た、ぽぽは「なんかここ怖い」と。
重々しい雰囲気を6歳でも感じるんですね。
特にぽぽは五大明王に釘付けで、「あの人たち怖い。怒ってるし、人を踏んづけてるし、悪いやつだ。」と私の手を離しませんでした。
私もそんなに詳しくはないのですが、「明王達は悪いものを追い払うんだよ」と教えつつ、簡単に、輪廻転生や閻魔大王の話をしました。
オーストラリアで育ってきた子ども達、キリスト教の天国と地獄の話はなんとなく知っていますが、仏教とは無縁の世界だったので、こんな考え方があるんだと、日本の歴史を交えながら伝えるいい機会になりました。
東京の家のすぐ隣にはお寺があり、毎朝6時になると住職が鐘を鳴らします。私自身は仏教は法事の時に意識するだけで、詳しくもないのですが、「ゴーン」という鐘の音に「諸行無常の響きあり」なんて感じるのも、仏教が身に染みているからなんでしょうね。
日本で育っていないと、この感覚は育ちにくいんだろうなと思います。
帰宅の途
東寺をぐるっと見た後、夫は大阪でのお仕事へ向かいました。
私と子ども達はホテルへ戻り、チェックアウトした後は、京都駅でお土産選び。
宇治茶や京菓子、八橋などを選び、ひめはお友達に可愛いヘア飾りを選んでいました。
お土産選びに興味のないぽぽは、「お腹すいた〜」とずっと言っていたので、お蕎麦を食べて、新幹線へ。
うっかり、飲み物を買わずに新幹線へ乗ってしまった私。ペットボトルに半分しかお茶が残っていませんでした。
しばらくして、駅員さんにどこで買えるかを聞いてみると、「新幹線内では買えない。途中駅でも短い時間しか停車していないので、買うのは無理だろう。」と言われました。
子ども達に「我慢するしかないね。」と話をしていたら、近くにいた男性がお茶を「お母さん、これどうぞ」とくれたのです。
なんて優しいんだろうと感動して、本当にありがたかったです。
人の優しさに触れるって本当に嬉しいですね。
私もこんなふうに、さっと人に優しくできる人でいたいなと思うと同時に、子ども達にとっても、見知らぬ人から優しさを受ける経験ができて良かったなと思いました。
最初から最後まで気持ちのいい旅で、優しさをくれた人々に感謝です。
突然決まった、京都のへの短い旅でしたが、とても楽しい思い出になりました。